グーグル、中国で技術者採用進める AI開発へ
一般人にはまだ漠然としか理解できないAI(人工知能)。しかし、「AIを制す者が次世代を制す」、「AIこそが人類最強の脅威である」とあらゆる業界トップが語るように、我々が生きているうちに、AIが社会を大きく変えると言われている。今現在AIを踏まえた企業戦略を練っていない企業は、そのうち時代に取り残されるであろう、とも。
そのAIだが、現在はまだ様々な企業が独自に開発にしのぎを削っており、競争の本格化、淘汰にはまだ至っていない。そしてそのAI開発に携わる技術者の争奪戦が、世界各地で繰り広げられている。
米アルファベット傘下のグーグルが中国部門の規模を拡大しつつある。IT業界で最もホットな分野の1つであるAI(人工知能)専門のエンジニアの採用を現地で進めている。
グーグルの人材募集サイトには北京と上海勤務を合わせて60件近い求人が出ている。グーグルの採用活動を知る関係者によると、同社は優れた人材を採用し、アルゴリズムの質を向上させることを重視している。
中国はインターネットユーザーの数が極めて多く、プライバシー問題に不安を抱く利用者が少ないため、AI技術を進化させる場所として米国より有利だと考えられている。調査会社IDCの中国担当マネジングディレクター、キティ・フォク氏は「中国にはモバイル決済からゲーム、ソーシャル、検索、ニュースまで多くのデータがある」と指摘。「グーグルなどのIT企業は今起きていることを学ぶのに熱心で、こうした企業がAIアルゴリズムを生成する上では大量のデータ取得が極めて重要だ」と述べた。
グーグルは、検閲への懸念や自社へのサイバー攻撃を受けて、一部の事業を除き、2010年に中国から撤退した。同社検索エンジンは、中国では仮想プライベートネットワーク(VPN)経由でしか利用できない。
それでもグーグルは一部の事業を継続しており、アナリストの中には事業拡大を狙っているとみる向きもある。中国南部の烏鎮で今春開かれたグーグルのAIプログラム「アルファ碁」と棋士との対局の際には、グーグル・クラウドの幹部ジア・リー氏が中国でAIエンジニアの採用を検討していると述べた。グーグルは現在、北京と上海に約500人の社員を抱える。
以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。
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