上司からの叱責・業務の失敗をライフキャリア形成に活かしましょう~実は叱責の殆どが部分否定なのです
上司の叱責を根に持ち、最終的に転職することになった経験をお持ちの方が少なからずいます。
例えば会議中、上司からWhy、Whyの質問が繰り出され、返答に困り果ててしまった場合、どのようにフォローしていますか?
業務上では、回答を準備して再度報告するでしょう。問題は、気持ちの持ち方です。
会議の場で皆を前にして、自らの準備不足のために満足に応えられなかった、自分の評価は急降下、まさに飛行機が墜落するような気持ちを持つ方がいる一方で、失敗は失敗として気持ちを整理し、気分転換を図る人もいます。
勿論、後者の対応が出来ればいいわけですが、中々簡単に気持ちの切り替えは出来るものではありません。そこで、気持ちの切り替えをお手伝いします。
叱責されたことは、あなたが時間をかけて考案したことの不備や間違いであり否定された訳です。否定には全体否定と部分否定がありますが多くの場合、全体否定と捉えてしまいます。
しかし上下関係の場合では、実際はほとんどが部分否定です。なぜなら上司は運命共同体で、否定で終わらせることは出来ません。さらに当の上司も多くの経験をして似たような場面に遭遇したこともあるでしょう。
ここで落ち込んでいては、次に同様の叱責が繰り返されたらその上司からの逃避にとどまらず転職も考えるかも知れません。転職先で同様の場面に遭遇するとまた転職でしょうか?
転職は逃避ではなく前向きにキャリアアップかキャリアチェンジの機会ととらえてください。上司からの叱責を、ポジティブに受け止めるためには受け止め方を変える必要があります。それが部分否定か全体否定の考えです。
叱責の多くの場合は、その指摘された部分に対する否定であってあなたの全てを否定している訳ではないのです。部分否定と捉えて何故失敗したかをWhy、Whyでつきとめてその部分を修正すれば修復できます。その過程を通じて全体評価は逆にアップすることもあります。
人事異動でよくある復活のチャンス到来です。難局に対する姿勢もポジティブになり、上司のあなたに対する評価も逆にアップします。このような人間関係は、日常茶飯事です。問題はどのように対応するかです。
人の全体否定は神様だってしません。叱責や否定は事象があって初めて発生します。その事象は、あなたの能力の一部の否定です。氷山の海面から見えている一部です。大部分は海面下にあり多くの能力が隠れています。部分修復を心がけてさらに大きな氷山へと成長することがキャリアアップのポジティブ転職・異動に繋がることでしょう。
(文責:株式会社コトラ アフターフォローカウンセラー 土井隆司)
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