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ソフトバンク、サウジのドイツ銀トップを引き抜き

 

ソフトバンク グループはリヤドに新設する拠点のトップとして、サウジアラビアのドイツ銀行トップを引き抜いた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ソフトバンクはサウジとの関係を一段と強化している。

関係者によると、 ソフトバンク・インベストメント ・アドバイザーズはサウジ国内で組織を構築し、企業の足場固めを後押しするため、ドイツ銀行のジヤド・アル・アシャイク氏を起用した。ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズが運用する1000億ドル規模(約11兆円)のテクノロジーファンド「ビジョン・ファンド」は、サウジ政府系のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が450億ドルを出資して最大の投資家となっている。

 関係者の話では、PIFはハイテク新興企業をサウジに誘致するため、ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズとの協力を開始している。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はサウジ経済の石油依存脱却と産業多角化を促進するため、外国企業の招致に乗り出している。32歳のサルマン皇太子は、ソフトバンクの孫正義会長と緊密な関係を築き、ビジョン・ファンドが世界最大のハイテクファンドとなる後ろ盾となった。

事情を知る関係者の1人によると、アシャイク氏はソフトバンクとサウジ政府高官の関係作りを支えた銀行関係者の1人で、その後にPIFによる巨額投資を主導した。別の関係者によると、ビジョン・ファンドへの移籍時期は明らかではないが、ドイツ銀行は既に退社しているという。

ビジョン・ファンドへのPIFの出資の一部は、サウジアラビアの観光、娯楽、鉱業に投資還元される方針となっており、同国での雇用創出や同国人材への技術ノウハウ移転につながることを期待されている。今年3月、PIFとソフトバンクはサウジアラビアに世界最大の太陽光発電所建設に、10億ドル(約1100億円)を投資することを表明した。

PIF以外にも、サウジアラビアは2種類の投資ファンドを構築中であり、その総額は180億ドル(約2兆円)以上となる予定である。外資系企業と共同で同国に新興産業を起こし、石油産業依存度を低め、海外企業からの投資を更に増やしたいという国策である。

以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。

https://www.wsj.com/articles/softbanks-vision-fund-hiring-deutsche-banks-chief-for-saudi-arabia-1533055230?mod=searchresults&page=1&pos=1

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