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2020年-S&P500企業のCEO報酬最高額

 

テスラのイーロン・マスク氏やアップルのティム・クック氏を押しのけて、米高額報酬経営者リストに新たな名前が登場した。給与計算・人材管理ソフトウエアを手掛けるペイコム・ソフトウエアの創業者でありCEOのチャド・リチソン氏だ。

オクラホマシティー出身の億万長者であるリチソン氏は昨年、ペイコムから2億1100万ドル(約232億円)相当の報酬を受け取った。同社が先週、米証券取引委員会(SEC)に提出した年次委任状説明書で明らかとなった。

この報酬パッケージの中核は、今後10年間でリチソン氏の資産に20億ドル超を追加する可能性のある制限付株式だ。ペイコムによると、この報酬は株式のパフォーマンスに基づいており、同社の株価が2倍以上にならない限り、リチソン氏はこの報酬を受け取れない。

議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズ(ISS)傘下のISS ESGが独自に算出したところによると、リチソン氏の2020年の報酬は、株式報酬の基礎となる株式の時価総額に基づくと7億0200万ドル近くに上る。

リチソン氏(50歳)はペイコムを設立した1998年以来、経営に携わっている。同社の筆頭株主であり、32億ドル相当の株式を保有。株価の急上昇で、同氏は米フォーブス誌の億万長者リストに掲載されることになった。昨年末には、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏が始めた慈善活動「ギビング・プレッジ」に署名し、少なくとも財産の半分を寄付することを公に約束した。

リチソン氏の2020年の報酬パッケージは、これまでの開示情報に基づくと、S&P500構成企業のCEOの中で最も高い。これは少なくとも2010年以降で上位5位に入る高額のCEO報酬だ。

CEO報酬パッケージの歴代最高額は変わらず、2018年に米テスラからマスク氏が受け取った23億ドル相当のストックオプションだ。2位は、2011年に米アップルからクック氏が受け取った3億7800万ドル、3位は2019年にグーグル親会社アルファベットがスンダー・ピチャイ氏に支払った2億8060万ドルとなっている。約230億ドルというペイコムの時価総額は、テスラ(約6350億ドル)やアップル(約2兆1000億ドル)といった他の企業と比べるとほんのわずかだ。ペイコムの昨年の売上高は8億4100万ドルだった。

他のほとんどの特別なCEO報酬パッケージと同様、リチソン氏の報酬も条件付きだ。最も大きな部分を占めるのは、昨年11月に付与された制限付株式161万株で、ペイコムが提出した委任状説明書によると、同社の発行済み株式の約2.7%に当たるという。

以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。
https://www.wsj.com/articles/meet-the-highest-paid-ceo-in-s-p-500-paycoms-211-million-man-11617710401?mod=searchresults_pos1&page=1

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