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米年収比較。一番高給の業界はもはや金融ではない

 

社員の過半数が年収10万ドル(約1100万円)以上を受け取る企業の多くは、大手銀行や資産運用会社ではない。医薬品研究者が中心のバイオテクノロジー企業や、技術者を多数抱えるエネルギー・ハイテク分野の企業だ。

米証券取引委員会(SEC)への届け出によると、S&P500企業のうち2017年の従業員年収中央値が10万ドル以上だったのは100社余り。そのうち半数近くは、石油・ガス掘削業者を含むエネルギー業界の企業だった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が当局への届け出や調査会社S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの雇用データを分析したところでは、エネルギー企業の従業員数は総計60万人余りに上っている。

2010年に成立した米金融規制改革法(ドッド・フランク法)で規定され、今年発効した同法の情報公開要件により、初めて米上場企業で働く一般社員の年収中央値が明らかになっている。企業は今春まで、経営上層部のボーナスや株式報酬の公表のみを義務付けられていた。

データから分かるのは、どういった業種の企業で高給の仕事が標準的なのかだ。製薬会社の年収中央値は特に高い。S&P500企業の中で年収中央値が20万ドルを超えた企業は4社で、フェイスブックもその1つ。他の3社はインサイト、セルジーン、バーテックス・ファーマシューティカルズと、いずれも新薬を開発するバイオテクノロジー企業だ。昨年の年収中央値はそれぞれ25万3000ドル、21万3000ドル、21万1500ドルだった。

上位25社に入った唯一の金融会社は、資産運用会社のアフィリエーテッド・マネジャーズ・グループで、年収中央値は15万7384ドル。金融大手ゴールドマン・サックス・グループは13万5165ドルで46位となった。ゴールドマンの従業員数は約3万4000人。

ハイテク大手や石油メジャーの中にも給与の高い企業がある。石油大手エクソン・モービルは16万1562ドルで20位。顧客情報管理(CRM)ソフトウエア大手のセールスフォース・ドットコムは15万5284ドルで28位に入った。

S&P500企業のうちこれまでに年収中央値を報告したのは約400社で、平均は7万8830ドルとなっている。米労働統計局(BLS)のデータによると、全米労働者の年収中央値は昨年、3万8000ドル弱だった。

以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。

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