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子供のSNS使用どう見守る? IT企業幹部に聞く

 

子供を持つIT企業幹部が家庭での方針を紹介

 

スマートフォンが社会に与える悪影響はしばしばニュースで取り上げられるが、シリコンバレーで働く親も長年この問題と向き合っている。ティーンやさらに幼い子供がソーシャルメディア(SNS)を使うことで睡眠や宿題の妨げになったり、いじめを受けたり、悪意ある人物に狙われたりしないのかーー。子供を持つIT(情報通信)企業の幹部も、その悩みは他の親と同じだ。

ネットや情報セキュリティーに精通した彼らの間でも、SNSに潜む危険から子供を守る方法は異なる。注意深く監視する人もいれば、本人が危険に対処できるよう導く親もいる。対応方法は多様だが、「SNSと子供の付き合い方」は多くの親に問題認識されている。

シスコシステムズCPO、デネディ氏の方針

実践的なアプローチを使って11歳と16歳の娘をモニタリングしていると話すのはミシェル・デネディ氏だ。 米ネットワーク機器大手シスコシステムズの最高プライバシー責任者(CPO)を務める同氏は、「子供にその端末を渡した瞬間から、親としても子供としても、数えきれないほど多くの細かい判断をしなければいけなくなる」と話す。

娘2人のスマホにインストールされたアプリは、半年ごとにプライバシー設定を確認する。またSNSの使用が宿題の邪魔になっているようならば、「WiFiを切断して、教科書を代わりに渡す」とデネディ氏は述べる。

企業が無料アプリを使ってどのように個人情報を引き出すかも教える。最近は11歳の娘に「無料の音楽と有料音楽サービスの違いは分かる?」と質問。「広告主は11歳の子供について何を知りたいと思う?」とも考えさせた。

一方で、SNSの使い方についてはなるべく先入観を持たないようにしている。「自撮り写真が投稿されたらすばやく反応しないと、相手が怒ると耳にした。彼女たちのその文化はリスペクトしたい。『なんてくだらないの、そんなことを言う人たちはばかげている』と言って、立ち去るべきではない」とデネディ氏は話す。その代わりに、「それがあなたの自尊心にはどのような影響を与えているの? と聞き、その後は静かに子供の考えを聞く。これは今も簡単にできることではないが」とも言う。

アプリをダウンロードする時は許可を求めるよう子供たちには指示している。また2年ほど前には長女がフェイスタイムを使いながら友達と宿題をしていたことがあった。「部屋に入ったら、別の生徒がどれだけストレスを感じているか、何に対しても希望を持てないとか、いい成績を取るよう求めてくる両親がどれだけひどいかを話していた」。デネディ氏は「娘とはその後に長い話し合いをし、友達を助けたいのは分かるが、中には専門家が必要な生徒がいるかもしれないと伝えた。そして彼女には、これをすることで希望する成績、手が届く成績を取ることができているのか聞いた」という。

デネディ氏は相手の両親に連絡を取ったこともある。「居心地の悪い会話になるかもしれないが、避けようとしてはならない会話だ」

アドビ システムズCSO、アーキン氏の方針

ジャック・アーキン君(8)は今のところ、ユーチューブで子供向け動画を見てメールを送る程度にしかネットは利用しない。だが文書・画像処理ソフト大手の米アドビシステムズで最高セキュリティー責任者(CSO)を務める父ブラッド・アーキン氏は、SNSとどう向き合うか息子の考え方を確立させようとしている。

アーキン氏は妻キャロリンさんと共に、息子ジャック君がオンラインで何をするか逐一モニタリングをする。1日あたりの利用時間は30分から1時間に制限することが多い。メールの内容はスクリーンをのぞき込んで確認し、視聴している子供向け動画もテレビにストリーミングする。ユーチューブは制限付きモードにした上で、そのコンテンツにも目を光らせる。「彼にプライバシーは全くなく、それを期待することも全くない状況だ」とアーキン氏は述べる。

ジャック君には初めての携帯電話を来年から持たせる予定だが、いわゆる「ガラケー」にする予定だ。これがあれば通学途中に親と電話したりテキスト送信したりできる。

アーキン氏はジャック君の他にも6歳と3歳の息子を持つ。子供たちが将来スマホを手にしたら、保護者による機能制限に依存する予定はない。「相手がその意志を持っていればソフトウエアの制限などを回避できることは、セキュリティーの担当者として日頃の仕事から理解している」と同氏は話す。「子供たちには自分がやっていることの裏にどのような技術的コンセプトがあるのか理解するよう、いろいろと教えていこうと思う」

その中にはSNSに潜む危険も含まれる。ジャック君には「もし写真を投稿すれば、いつどこでそれが撮影されたか他人が把握できる」と教え、「何かを投稿する際は、『投稿することで何を得られるか? なぜ世界に向けてこの画像を公開する必要があるのか』を自問するよう」伝えているという。

「子供たちの知識を高めつつ過剰に恐れることがないよう、自分のベストを尽くしている」とアーキン氏は話す。

ゴーダディ CPO、アルドリッチ氏の方針

ドメイン登録・ホスティングサービス大手、米ゴーダディのスティーブン・アルドリッチ最高製品責任者(CPO)は、16歳になる息子ジャクソン君を持つ。同氏も妻アリソンさんも、保護者による機能制限やフィルターには頼らない。「最大限監視したところで、本人に責任感や判断力を育むことにならない」からだ。アルドリッチ氏はまた、「子供たちはこれが現実となった社会で生きていくことを学ばなければならない」と話す。

その代わりとして夫妻は、「ジャクソンが判断力を身に付け、どこで線を引くべきか話し合い、自分で境界線を作れるような環境を準備することに集中している」という。その訓練は幼い頃から始め、どの程度お菓子を食べていいか自分で判断させるなどしてきた。SNSを使う前に宿題を終わらせるように指示しているのも、その方針の延長線上にある。宿題だけでなくスポーツや夕食、そして睡眠時間なども事前に予定を立てる手助けをし、SNSに時間を費やしすぎないようにしている。「息子が試験やプロジェクトに向けて準備している様子を見ると、この努力が報われていると感じる」とアルドリッチ氏は述べる。

アルドリッチ夫妻はまた、ネット上に投稿するものは半永久的についてまわることを意識するようにも教えている。「3歳の時にタトゥーを入れるとしたら、何を選んでいたか考えてみよう。もし(人気キャラクターの)バーニーのタトゥーを入れたとして、中学生になったらどうだろう? そのタトゥーをしたまま歩き回りたいと思うだろうか?」とアルドリッチ氏はたとえを使って息子にアドバイスする。

ジャクソン君は スナップチャット やインスタグラムを使いこなしている他、ゲームやサッカーについて取り上げる自身のユーチューブ・チャンネルも持っている。画像など投稿する際は自分のイメージにどのような影響を与えるかをまず考え、「校長先生や将来の働き先、それに先生に見られても構わないものか」どうか判断するという。「何かを投稿すれば、永遠に消えることはないからね」

以上、Wall Street Journalより要約・引用しました。

https://www.wsj.com/articles/is-your-child-social-media-savvy-1516111365?mod=searchresults&page=1&pos=1

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