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「英語ができる人は、高い年収を得られる」は、ほんとう?

 

年収2000万円以上の人たちの中で「英語ができる人」の割合は、「できない人」の3倍!

 

英語は、ビジネスパーソンであればだれもが身に着けたい必要スキルです。

資格として、英語検定(日本英語検定協会)やTOEIC(国際ビジネスコミュニケーション協会)は多くの人に受検されています。点数や等級でレベル付けされ実力を比較的反映した資格です。

この英語の能力について、「できる」または「できない」で、年収に大きな違いがあるという統計が発表されました。下記の図をご覧ください。(株式会社コトラ発表の統計値2015)

 

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図(緑色-上級:TOEIC800点以上/赤色-中級TOEIC600点~800点/青色-初級TOEIC600点以下)

 

年収2000万円以上では、英語ができる上級の割合が、できない方=初級の3倍以上になるのです。明らかに年収が増えるほど、英語が上級の方の割合が増しています。

 

「なぜでしょうか?」

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日本企業であれ、外資企業であれ、グローバル市場でビジネス範囲をひろげられれば、ビジネスチャンスが広がり、その分、付加価値の高い活動ができます。この活動に遂行責任を負うような2000万円以上のプロフェッショナル層に、英語は必須です。

企業のマネジメントやプロフェッショナル層には、英語でのビデオカンファレンス、英語でのプレゼンテーション力が求められ、以前にも増して英語コミュニケーション力が、評価基準の中心に置かれます。英語のできる人は海外子会社のマネジメントや海外との重要な交渉など引っ張りだこです。

 

このようにグローバルビジネスの中、英語人材の需要が増加しているのです。

需要、すなわち大企業も中小企業も、日系企業も外資系企業も、グローバル戦略を求められる中、英語のできるマネジメント人材の需要が拡大しています。

それに対して、グローバルビジネスで通用するほどの英語人材の数が少なく、英語ができる人材の供給がひっ迫していて、受給のバランスが崩れているといえます。

人材市場も「市場」です。需要が多く、供給が少なければ、価格が高騰します。

「年収が高い層に英語ができる人が多いのはなぜでしょうか?」の質問にたいして、現状での結論を端的に言えば、

「英語のできるマネジメント、プロフェッショナル人材が少ないから需給が逼迫して年収が高くなっている」、といえます。

 

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今後も、グローバル市場を目指す企業は増え続け、英語のできるマネジメントやプロフェッショナル層の必要性は拡大します。

一方、その拡大のスピードに英語のできるマネジメントやプロフェッショナルの人材の供給はまだまだ追いつかないでしょう。

当面は英語が出来ることで年収水準が高くなる、というセオリーは崩れそうにありません。

 

[文責:株式会社コトラ シニアアドバイザー 森健]

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